植え方・用土
秋~梅雨位に、地植えでも、鉢植えでも日当たりのよい場所に植え付けします。肥沃で通気性がよく、やや湿り気味の土がいいです。植え付け後3年ぐらいは支柱で固定してあげると風などの影響を受けず、根張りがよくなります。
根が深く張る割りに乾燥に弱いので、夏に乾燥させないように地植えの場合は、『花ひろば堆肥
極み』を土に混ぜこんで、保水力のある土に植えると良いです。鉢植えでは『
果樹の土』のみを使って植え付けられるので、簡単手軽&最高です!
地植えする場合の植え付け間隔は、大きく育ちますので、6m以上あった方が望ましいです。受粉樹については、栗は風媒花で20mくらいは飛散しますので、それくらいの間隔までに植えてください。
春の植え付け方法
3月以降の暖かい葉がある時期に植え付けする場合は根を崩さないように植えてください。
梅雨以降に植え付けする場合は水やりを忘れずにしてください。
秋の植え付け方法
9~11月の暖かい葉がある時期に植え付けする場合は根を崩さないように植えてください。
最適は落葉後の11月~12月です。
冬の植え付け方法
冬の間に植え付ける場合は根が崩れても問題ないです。
栗は寒さには強いですが、根が凍ると枯れてしまうことがあります。
雪深く積雪があり、外気にさらされないほうが凍らないので安心ですが、雪が少なく地表が凍る心配がある場合は深めに植えて、マルチングして土を多くかぶせてあげてください。
水やり
地植えの場合は、根付いてからは特に水やりの心配はありません。雨が降らず乾燥が続くような場合は水を与えてください。
鉢植えの場合は、表面が乾いてきたらたっぷりと水を与え、水切れには十分注意してください。
肥料のやり方
12月~2月頃には有機質肥料を与えます。おすすめは『果樹と野菜の有機肥料EX』です。
収穫後と3月頃には速効性肥料を与えます。おすすめは『ソイルテック』です。
花芽の付き方
前年の夏までによく伸びた枝の、先端の1~3芽に雌花と雄花が付きます。その下の10芽ぐらいは雄花のみが付き、さらに下は花が咲きません。
実がなるのは雄花ですので、剪定するときは雌花を切らないように注意してください。
剪定方法
基本的に枝を横に広げて作ったほうがそれぞれの枝に日照が多くなり品質もあがります。枝数も増やせるので、収穫量も増えます。
植え付け時には主幹を30~40cmの高さで切り戻します。植え付け時以外は落葉後の12~2月頃に剪定を行ってください。
日陰の枝にはほとんど雌花穂がつかないので、日陰を作らないように枝を間引くか、短く切る程度でいいです。枝が混雑しないなら細かい剪定はいりません。
栗の花芽は先端に付きますので、冬の剪定は花芽を切らない様にして下さい。
木が大きくなる植え付け後5年以降になってくると、木の主枝の基部が日陰になる事により、枝が弱り実がつかなく場合は、芯抜きを行い、日当たりが悪くならないように最終的に2本主枝とします。
その他栽培や性質の注意点
その他豆知識
日当たりの良い樹冠の外側にだけ実が付きます。
木が育ち樹冠が大きくなると、樹冠の内部には日が届かなくなり、枝は枯れていきます。間引き剪定によって、内部の込み合った枝を取り除き、木の内部まで日光が入るようにすると実が多くなります。
しかし、木の幹の根元部分には、日が当たらないようにしてください。日が当たると昼夜の温度差により、胴枯病の発生に繋がります。
剪定は木の幹の根元部分が日に当たらないように枝を考えてしてください。
夏に落果が見られるようでしたら、前年からの貯蔵養分の不足の可能性があります。その為、収穫後にはよく肥料を与えてあげてください。
その他には不受精の可能性もあります。栗は1種類では実がなりにくいので、受粉樹が必要になります。
落果する場合は受粉が出来ていない可能性もありますので、近くに他品種の苗木を植えてあげてください。
病害虫の予防法
胴枯病と炭そ病が発生します。特に昼夜の温度差が激しい場合の寒害や、真夏に剪定したりする場合などは、幹の日焼けが原因で胴枯病が起きます。
日焼けや寒害を防ぐには、幹を日陰になるように工夫して剪定します。
害虫は良く観察し、発生しだい捕殺します。6月頃より害虫が見られるようになるので、夏の間に3回程度農薬を散布してください。
木に力があると害虫の被害も少なくなりますので、適度な肥料と剪定で木を健康に保ってください。
育て方のまとめ
日本全国どこでも栽培でき、大木になりますが、大きくなったら芯抜きを行い、2本主枝にすることによって、樹高を低くして栽培できます。日陰に弱いので、日当たりを良くするようにして育ててください。