大きく育つ豊産性品種
「穂高いんげん」は、長野地方を代表するつるありいんげんです。生育旺盛で耐病性に優れ、多収穫。家庭菜園で手軽に育てられます。草丈は3mにも伸び、分枝性に優れ節間も短く、良く実がつきます。
10cm程度の莢には3~6粒ほどの実が入り、柔らかく筋もない甘みの強い菜豆です。子実は熟すと褐色に黒褐色の半月型の斑紋を生じます。
インゲンマメは古代からアメリカ大陸での主要作物として栽培されており、アステカ帝国では乾燥させたインゲンを税の物納品目として徴収していました。日本には明からの帰化僧・隠元禅師が持ち込んだとされることから「インゲンマメ」と呼ばれるようになりました。地域によってはフジマメをインゲン豆と呼ぶこともあります。
インゲンマメには、若い莢を食べる軟莢種(さやいんげん)と成熟した種子を食べる実用品種があり、さらにツル性の品種とツルなしの品種に分けられます。加熱せずに食べると中毒になるため、基本的に煮物に利用。加熱すれば無毒化し、タンパク質が豊富な非常に栄養価の高い作物です。
つるありいんげんタイプは支柱の用意が必要ですが、長く伸びる分、長く収穫が楽しめます。