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2012年作出の河本バラ「 セラフィム」咲きすすむにつれピンクがかってくる四季咲き 大輪木立バラ

苗木部 (花ひろばオンライン) はじめてのバラ栽培 8月の作業 ~目次~


  ◆ 失敗しない!バラの夏越しテクニック
  ◆ 真夏の水やりテクニック
  ◆ 葉っぱの状態もしっかり確認
  ◆ 庭植えのバラの夏越し
  ◆ 8月に注意する病害虫
  ◆ はじめてのバラ栽培 8月編のまとめ
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バラ栽培を安心してお楽しみいただくため、12ヶ月計画を立てよう!

はじめてのバラ栽培(バラの育て方)7月編、もうご覧いただけましたか?
太陽の日差しが痛いほど照りつける、バラにとっても一番の過酷な季節がやって来ましたね (笑)そんな暑い8月ですが、基本的なこととを押さえれば少しのお手入れでバラの夏越しが可能です。今月号では夏を乗り切る「バラの夏越し」についてじっくり解説していきます。


【8月のバラはどんなことに気をつけるの?】

8月頃のバラ栽培でおさえておきたいポイントは「バラの夏越し」です。
私たち人間は夏を乗り切るために自発的に動くことができます。しかし、バラたちは動くことができませんので気づけばぐったりしていることも…。そうならないよう、バラにとっての「涼しくて快適な環境作り」が重要です。


梅雨明け後の7月からさらに容赦なく気温が上がり日差しが照りつける8月。 バラたちにとっても1年で1番過酷な季節です。ちょっと目を離すと、あっという間にぐったりしてしまいます。特に鉢バラは長時間鉢に日差しを受けると、鉢の中が50度を越えることもあります。当然こんな環境でバ ラを育てていると根が痛んでしまい、次第に株の生育も衰え世にいう「夏バテ」状態になります。
でも、安心してください。こんなときは土の温度を下げてあげれば良いのです。基本は人間と一緒で涼しい環境を作ってあげること。今月号はそのテクニックについて解説します。

暑い夏を乗り切れ!
越しでバラたちに適生活を!

マルチングと鉢を二重にする


ひとまわり大きな鉢を用意し、鉢底にココチップを敷きます。素焼き鉢の場合は鉢底石を敷いてください。(鉢底の穴も確認!)


鉢バラを①の鉢に入れる。これで2重鉢になります。
※必ず①の鉢は鉢バラより大きいサイズで。


鉢と鉢の間にできたスペースに新聞紙などをはさむと断熱効果UP!
これだけでも夏越ししやすくなるのでぜひチャレンジを。

低木や鉢を利用して小さな日陰を作る

鉢バラのまわりに、暑さに強い草花やハーブ苗 野菜苗などの鉢を寄せて、バラの鉢や株元を夏の強い日差しから守ります。特に、バラの鉢にハーブや宿根草などの1年草を植えて、夏期限定の寄せ植えに仕立ててもお庭がグッとオシャレに様変わりします。このように、ちょっとした工夫で夏のうっとうしい季節もバラ苗がより一層引き立ちますね。

上げ底で鉢底を涼しくしよう!

鉢の下にレンガや木材などを敷き、鉢底と床面の間に隙間を作ります。地面から伝わる熱を防ぎ、風通しが良くなります。また、夏の時期の病害虫対策にもなります。
※鉢の重さに耐えられる安定性のあるものなら何でもOKです。

上手に水やり!(鉢バラの周辺にも)

左の写真のように、株まわりに水をたっぷり与えるだけで無く鉢にも水をかけます。 なぜこんなことをするかと言うと、昔よくおじいちゃんたちが家の外の道に打ち水をしていた記憶がありませんか? あれは周囲に水をかけることで周辺の温度を一時的に下げることが目的です。バラたちも同様に、鉢の外にも水をかけることで鉢バラ全体の温度を下げ快適に過ごせます。
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葉っぱも良く観察しよう!
あなたのラは大丈夫ですか?

はじめてのバラ栽培では何度も「バラの健康度チェック」をお伝えしてきましたが、冬の時期と違い真夏の場合は「葉色」で健康度チェックができます。これさえ覚えておけば、四季咲きバラなどの、秋に花を楽しめるバラ苗の健康状態が、真夏に把握できちゃいます。 弱っているバラのサインを見逃さず、真夏はこまめに葉色をチェックしてあげましょう!
健康的なバラ苗の葉っぱは、真夏の時期になると黄緑色から深緑色に変化していきます。これは葉っぱが大人に生長したサインです。当然、大人の葉っぱになると病害虫への耐性も強くなり、 バラ栽培をより一層楽しくさせてくれます。


毎日のように高温、乾燥にさらされていた状態の葉。黄色っぽい葉や枯れ葉が随所に目立ちます。秋にむけての生育状態が黄色信号状態で夏バテ気味。
対処法
①液体肥料を増やす ②二重鉢にする
今月号でお伝えした「二重鉢」にして暑さから守ります。液肥を使い(カルシウム、カリ成分が多い)、週1回程度のペースで与えて株の体力を回復させます。


根っこが傷んでいる状態です。原因としては「水きれ(1週間くらい前の)」「植え替えによるダメージ」「過度な施肥」が考えられます。それに伴い、変色し落葉してきます。
対処法
①活性液を与える ②二重鉢にする ③半日陰に移動する
鉢バラの場合は、まず涼しい場所へ移動しましょう! さらに、二重鉢にして養生してあげてください。活性液 (活力剤)を週1回 くらいのペースで与えて様子をみましょう。

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植えの場合の管理と夏越しについて

その水やりで大丈夫?株もとにたっぷりが基本

意外と知られていないのですが、水やりの基本は「株まわりにだけたっぷり」です。不必要に広範囲に水やりを行うと周囲がびしょびしょになるだけではなく、湿度が増しサウナ状態になってしまいます。バラもそうですが、高温多湿を好む植物はあまりありません。水やりは株もとにピンポイントで与えましょう。
典型的な間違った水やり方法。特に盛り土をして植えている場合など、盛った部分に直射日光が当たり土中に熱がこもりやすくなるので広範囲の水やりはいいことがありません。やめましょう。

低木樹を使って地面の高温化を防ぐ!

株の周囲に夏の暑さや乾燥に強くて、あまり樹高が伸びすぎない植物を植えてあげると、地面を冷やして高温化を防ぐ効果があります。左の写真のように、お庭全体の景観もグッと良くなりますね。コニファー以外では、ツゲ類 (クサツゲ ボックスウッドなど)を低く刈り込んだ生け垣向け苗も同じ効果があります。ぜひ皆さんもチャレンジしてみましょう!
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8月に気を付ける病害虫

外から見えないこそ怖い!
こんな症状が出たらガネムシを疑え!


・枝や葉が貧弱になり蕾がつかない。
・葉が黄色くなって落葉する。
地面がやたらふかふかする。
・雑草が生えてこない場所がある
・地面が少しへこんできた。

・枝や葉が貧弱になり蕾がつかない。
・葉が黄色くなって落葉する。
水やりのたびに株がグラグラする。
・雑草がまったく生えてこない。
・鉢土がくぼんできた(沈んできた)。
鉢の表面が全然乾かなくなってきた。

幼虫が潜んでいそうな場所を軽く掻き、地表近くにいる幼虫を捕殺しましょう。また鉢植えで被害が深刻な場合は株を鉢からそっと取り出し、新しい土で一回り小さな鉢へ植え替えてあげてください。真夏の植え替えは根を傷つける恐れがありますが放置するよりましです。根が少なくなったぶん枝を少し剪定し、1ヶ月ほど半日陰で養生してあげてください。 植え替え後は、念のため活力剤を与え、2週間後に液肥を施します。コガネムシの成虫を見つけたら必ず捕殺し、幼虫の被害を減らしましょう。

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はじめてのバラ栽培 8月編のまとめ

夏越しはどれだけ「涼しい環境が作れるか」がポイント!
8月編で大切なことは「夏越し」と「病害虫対策」。これに尽きます。 夏越しって難しいって思われがちですが、シンプルに考えて「どれだけ涼しい環境が作れるか」だと思います。水やりも当然大切ですが、混植している植物たちとの隙間を作ってあげたり、木陰を作ってあげることも大切。

あと、弱っているバラに肥料を与えても返って逆効果!しっかりご自宅のバラを観察し、肥料では無く「活力剤」を使うことも覚えておきましょう。

庭植えの場合はついでに「コーディネイト」も。低木類 (特に常緑樹)を近くに植えて高低差をつけるだけでお庭に立体感が生まれますし、花壇を作って一年草を植えるのも良いでしょう。バラの数だけ増やす足し算で考えず、引き算で考えたり、掛け算で考える (他の植物と合わせる)ことで、憧れのローズガーデンにまた一歩近づきますよ。

【バラについてのまとめ】
要するに「涼しくする」ということが言いたかったのです。上げ底をしたり、打ち水をしたり、寄せ鉢を仕立てたりなどなど。地表を涼しくすることと、水やりのちょっとした工夫で、真夏の8月を乗り切れます!

【バラ栽培8月編 重要キーワード】夏越し , 水やり, 中耕 , 上げ底 , 寄せ鉢 , 打ち水 , グランドカバー, コガネムシ

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