園芸店の植物管理のうんちく。
苗木部部長の高井尽です。
植物管理のうんちくをお届けししております。
よろしくお願いします!
日本の夏の蒸し暑さに立ち向かい、庭やベランダで植物を美しく育てるためのヒントをお伝えします。
そう、夏の輝きを引き立てる、熱い植物管理の方法についてです!
暑いですから熱く語りかけようと思います!
ジメジメ。蒸し蒸し。
私たちの大敵、湿度と暑さが一気にやってきます。しかし、あきらめずに!熱帯にも負けない熱い情熱で、植物たちを元気に育てましょう!
暑いですからもう気持ちもちんちんになってます。
まずは、水やりから始めましょう!
夏の炎天下では、植物たちの喉は渇望しています。
しかし、水やりのタイミングと量には注意が必要です。朝夕の涼しい時間帯にたっぷりと与えることで、水分を吸収する余裕があります。
ただ、日照がなくなる夕方以降の水やりばかりを繰り返すと間延びして育ってしまうので、できれば朝の水やり中心でお願いします。
また、過湿にならないよう、排水の良い鉢や土壌を選びましょう。
日中に土が乾燥しきてってしまい、新芽がうなだれたりしているようであれば、夕方まで待たずにすぐに水やりをしましょう。その場合は、ホースの水がお湯になっていることがあるので、十分に水を出して、出ている水が冷えてから水を与えます。また、土も高温になっていることが多いので、 土を水で冷やすつもりでいつもよりも多く水を与えます。そうしないと、土中が蒸れて根腐れしやすくなります。そして、できれば日陰に移動しましょう。
土が湿っているのに、ぐったりしている?根が土中でむさっている恐れがあります。すぐに日陰に移動して、ぐったりした葉を減らしてください。
蒸れやすいといえば、下葉が茂り過ぎていると蒸れ枯れを起こしたり、病害虫がつきやすくなります。
ラベンダーやバラ、ローズマリーや芝桜などでは伸び過ぎた枝葉の陰で、下葉が蒸れて佃煮のようになってしまうことも。
下の方の葉は上部の葉の陰になるので、光合成の効率も悪いです。
また雨の跳ね返りなどで病気が出やすくなったり、風通しが悪くて空気がこもって葉が枯れたりします。
ラベンダーなどは草丈を30cm以下に刈り込んで、夏の蒸れ枯れを予防すると、これからまた花が上がってきます。
バラも下葉が茂り過ぎているようであれば、下葉をむしって葉を減らしておきましょう。
さて、次は肥料の話です。
熱い夏は、植物たちが成長するための重要な時期です。
適切な栄養素を与えることで、美しい花や実をつけることができます。有機肥料や液体肥料を使って、栄養バランスのとれた食事を提供しましょう。
ただし、過剰な施肥は植物に負担をかけることになるので、液肥の希釈倍率や肥料の量を守りましょう。
はい!濃すぎる肥料で植物は枯れることがあるのです。
そして、忘れてはならないのが日除けです。
日当たりを好む植物でも、真夏の直射日光はちょっと暑すぎます。
特に、夏の西日を好む植物は皆無と言っても過言ではありません。
猛暑から植物を守るために、遮光ネットや日除けシートを利用しましょう。
特に直射日光を避ける必要がある繊細な葉や花を持つ植物は、日陰で育てたいところです。
苗木部の圃場ではほぼ全ての植物を遮光できる屋根の下で管理しております。
雨避けにもなります。
また、風通しの良い場所に置くことで、熱気を逃がす効果も期待できます。
さらに、虫対策も忘れずに行いましょう。
夏の季節は、虫たちが活発になります。特にコガネムシやアゲハチョウ、ハモグリバエやハマキムシ、カミキリムシなどの害虫には要注意です。
ナメクジも来ます。
防虫ネットや虫除けスプレー、テッポウムシ予防樹脂フィルムを使って、植物たちをしっかり守りましょう。
また、自然な生態系を作るためにも、益虫を呼び込む工夫もおすすめです。
例えば、クレオメはアザミウマやコナジラミなどを食べてくれるタバコカスミカメと呼ばれる益虫を呼び寄せる効果があります。
タバコカスミカメは特定農薬(生物農薬)にも指定されていて、トマトやピーマンやナスなどのナス科の植物にに発生しやすいコナジラミやアザミウマを防止するための対策として、クレオメを近くで育てる農家さんも多いです。
ただ、コナジラミなどの餌が少ないときはタバコカスミカメがトマトなどを食害することがあります。
花壇にミントやカモミール、を植えるのも、害虫の忌避効果があります。
最後に、夏のプランツケアのポイントをまとめましょう。
- 適切な水やりタイミングと量を守りましょう。
- 栄養豊富な肥料を適量施しましょう。
- 猛暑から植物を守るために日除けをしましょう。
- 虫対策を怠らず、植物を害虫から守りましょう。
いかがでしょうか?
夏のプランツケアについてのヒントをお伝えしましたが、いつもの作業に熱い気持ちを持ち込むことが大切です。夏の暑さに気持ちで勝つです。
夏の庭やベランダは、燃えるような輝きで彩られることでしょう!ぜひ、この情報を活かして、暑い夏を乗り切り、美しい植物たちとともに楽しい季節をお過ごしください。
暑い夏のプランツケア、さあ始めましょう!
むしろ、暑苦しくなりました?
熱中症にはくれぐれもご注意ください。
園芸って素晴らしいです。
最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました!
苗木部 部長 高井尽(たかいつくす)
冒頭にひとっ飛び。 |