デビッドCHオースチン氏により作出され、デビッド・オースチン・ロージズ社が「イングリッシュローズ」というブランド名で販売している、今世界で注目されているバラ達です。オールドローズの可憐な魅力と香り、モダンローズの豊富な色と四季咲き性、両方の良さを併せ持つのが魅力で、「花の美しさ」「丈夫さ」「葉の美しさ」「香り」「樹形」など数多くの基準をクリアしていないと発売されません。
イングリッシュローズ。デビッドオースチン社のバラは新苗は生産がありません。
Gertrude Jekyll
バラ|ガートルードジェキル 大苗
バラの精油を採取する品種に使われる超強香種。丈夫なつるバラ。
「ザ・カントリーマン」の姉妹種です。樹勢はより強く、より直立形です。花は完璧な小さい渦型のつぼみが驚くほど大きく開き、美しいオールドローズのような形の大輪のロゼット咲きになります。花色は濃いピンクです。素晴らしくバランスのとれたオールドローズの香りで、典型的なバラの香りといえます。バラの精油を採取する品種にされるほど強い香りがあります。
樹形は大型シュラブで生育は旺盛です。高めに茂ります。シュートはまっすぐに2m以上に立ち上がることがありますが、枝が充実すると堅くなるので、あらかじめ誘引したい方向に仮止めしていくと仕立てやすいです。勢いの良い枝には春以降は花が咲きにくくなるので、繰り返し咲かせるには枝をあまり切らずに数年かけて大きく茂らせると良いです。樹勢が落ち着くと秋まで咲き続ける育てる楽しみが豊富な品種です。縁取りや背景などに最適です。
耐病性は強く、うどん粉病に強いです。黒星病は普通。
シュラブローズはブッシュローズ(木立バラ)とクライミングローズ(つるバラ)の中間的な樹形で、やや高性になるものや半つる性になるものです。鉢植えや花壇、オベリスクなど使い勝手が良いので、用途やシーンを選ばずに用いやすい品種が多いです。
シュラブローズは冬に強い剪定をして木立ちにしてもいいし、トレリスとかオベリスクに誘引しても楽しめます。どっちかといえば、トレリスやオベリスクに誘引して大きくした方が、たくさん花が咲くボリュームがある鉢植えで楽しめます。ベランダで楽しめるつるばらと言う感じです。
”ガートルードジェキル”の特徴
学名
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Rosaceae Rosa 'Gertrude Jekyll' バラ科 バラ属
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作出年・作出者
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1986年 (イギリス・デビッドオースチンロージズ株式会社・デビッド オースチン)
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交配親
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Wife of Bath × Comte de Chambord
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開花時期
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5~11月 (返り咲き)
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花色・大きさ・花形
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ピンク・大輪咲き(10cm位)・ロゼット咲き
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香りの強さ
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★★★★★ 超強香 ダマスク系
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最終樹高
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地植え:1.2m ~ 1.5m 鉢植え:1m ~ 1.5m (落葉低木)
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最終葉張り
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シュラブ、直立性、半つる性
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栽培用途
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花壇、地植え向き、鉢植え向き、オベリスク向き、トレリス向き、アーチ向き
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成長の早さ
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樹勢が強い
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植栽適地
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日本全国
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育てやすさ
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★★★★★ 初心者に超おすすめ 日照条件:日なた、耐陰性普通、 耐寒性強い、耐暑性強い
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耐病害虫性
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耐病性:とても強い 害虫:強い
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芽吹き時期
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3~4月頃
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トゲの大きさ
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トゲは多い
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花言葉
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(ピンクのバラ)しとやか、上品、感銘
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植え方・用土
植え付け適期は10月から翌年の春、遅くても5月中には植えてあげましょう。他の時期でも植え付けは可能ですが、葉っぱが残っている時期は根鉢を崩さないようにそっと植えつけ、水切れさせないよう注意します。ふかふかの土が好きなので、地植えの場合は完熟
堆肥を漉き込んで植えつけます(肥料分が入っていない場合は元肥もいれます)。鉢植えの場合は
培養土を使用すると楽ちんです。スリット鉢でない場合は、排水性を良くするために
鉢底石を鉢底に敷いてください。
水やり
鉢植えの水やりのポイントは、土が乾いたらたっぷりと水を与えることです。地植えの場合は土が乾いて葉の先が萎れたときにたっぷりと与えます。ですので、梅雨の時期は控え気味に、真夏の高温期は水切れさせないよう注意しましょう。
冬の時期は休眠期に入るので鉢植えでも水やりは控え気味に。たまに土の表面を見て乾いていたら与える程度で大丈夫です。地植えの場合は雨水で十分です。
肥料のやり方
3月の芽出し時期と夏剪定後に追肥を行います。バラが弱っている場合は液肥や活力剤で樹勢回復を優先しますが、そうでない場合は緩効性肥料を適量与えます。
地植えの場合は、寒肥として株周りに乾燥牛糞等を漉き込みます。
花芽の付き方
花の付き方が不安定で、切れば咲くHTローズと比べてちょっと気まぐれな系統です。大きなものは樹形の管理が難しくなるため、初心者はコンパクトに木立に仕上げるのがおすすめ。
剪定方法
シェラブは仕立て方によって木立にしたりフェンスに添わすことが可能です。
■木立仕立てにする場合
【冬剪定】
木立仕立てにする場合は1月中旬から2月上旬の、芽が動き始める直前に剪定を行います。生育の悪い枝や並行枝などの不要な枝は根元から取り除きます。また、全体に日が当たるようバランスを見ながら全体の1/3~1/2を剪定します(1/2以上残します)この際に、芽の少し上で切るようにしましょう。
通常はこの時期は落葉していますが、近年の温暖化の影響か葉が残っていることもありますので、剪定する2週間前に葉をすべて取りのぞき、枝の状態を確認しておきます。
【花後の剪定】
一番花を摘み取ったら、その枝の葉を2~3枚残して切り戻し剪定を行います。
また、梅雨や夏の高温期は病気になりやすい時期でもあります。不要な枝葉適宜剪定し、風通しがいい状態を維持しましょう。
【夏剪定】
9月ごろの気温が下がり始め、生育が再び活発になるこの時期に夏剪定を行います。夏越し後のバラの状態にもよりますが、基本的に葉が残っている部分の1/3弱ほどを剪定します。弱ったバラだと下葉がないこともあるため、枝先をちょっと切るだけになることもあります。この時に株元がカチカチのようなら少し耕してあげましょう。
■フェンス仕立てにする場合
【夏剪定】
7月ごろに夏剪定を行います。去年から誘引している親枝を枝先から1/3程度元気なシュートの手前まで切り戻します。切った後に出てきたシュートは、束ねて垂直になるように軽く縛っておくと育ちが良くなります。
【その後の剪定】
梅雨や夏の高温期は病気になりやすい時期でもあります。不要な枝葉は適宜剪定し、風通しがいい状態を維持しましょう。
【冬の誘引】
今年に伸びた枝が固くなる前、12月ごろに誘引を行うのが理想です。(一応2月くらいまでは誘引可能)。葉っぱをすべて落とした後に、良い枝から優先的に水平になるように誘引していきます。枝同士が少なくとも握りこぶし分くらいは離れるようにしてください。
その他豆知識
近年の夏の暑さはバラにとっても大変な負担です。直射日光が当たらないように工夫するなど、バラが涼しく過ごせるような対策をしてあげましょう。葉っぱが黄色くなり始めたら夏バテのサインです。
病害虫の予防法
3月頃から病害虫の被害が増え始めます。植物の様子を見ながら適宜、薬剤などを使用します。特に、梅雨の湿気が多い時期や真夏の高温期は要注意です。